ぶどう果実を収穫するまで1年間を通して行う仕事
冬のぶどうの木は、幹内の樹液の循環が止まり休眠期です。この季節に樹の形状を整え、ぶどうの収穫量をコントロールするための剪定を行います。
ぶどうの木は生長するにしたがって幹の表皮が老化し、表皮がささくれるようになってきます。その隙間に害虫がつき、病気になるのを避けるため皮を剥ぎます。
芽かきで、新梢(しんしょう)を適正な数に調整します。日当たりと風通しが良くなるように不要な芽を落として適切な枝の数、着果数になるよう整えます。
主枝から上に伸びる結果母枝(けっかぼし)が真っ直ぐに成長するよう誘引します。また枝の最先端部分を切り落とす摘心を行い、生殖成長を促進させます。
摘房・整房とは、ぶどうの房を適切に切り落とし間引き、ぶどうの味を凝縮させるために行います。また不要な房を取り除くことで風通しを良くすることも目的です。
重なった葉を取り除き、風の通りを良くします。葉の枚数を適切にすることで、ぶどうの房に光があたるようにしてぶどうの熟成を促します。
収穫はひと房ひと房、丁寧に切り落としていきます。その際、ぶどうの粒が健康で病気になっていないかを確認していくのも大切な作業です。
このほかにも、1年を通じて〝除草〟や生物(害虫・害獣・害鳥)による被害を防ぐため、〝防除〟(ぼうじょ)を繰り返し行います。
収穫の後には「美味しい実を有難う」という感謝の肥料〝お礼肥〟をすることも大切な作業です。